ハーグ条約

ハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)及び実施法

当事務所では,我が国が,同条約を批准した後,第1号の事件から毎年継続してハーグ条約の事案を相談・代理してきており,LBP(子を国外に連れて行かれた親)側及びTP(子を国外へ連れて行った親)双方の側の相談・代理の経験,実績を多数有しています。

 

〇主な取り扱い実績

  • インカミングケース(国外から日本に連れて来られたケース)

LBP(連れて行かれた親)側を代理した事例

TPTaking Parent)であるBが子Cをカナダから日本に連れて来たケースで、当事務所がLBPLeft Behind Parent)側のAの代理人を務め、東京家庭裁判所にハーグ条約事件の申立てを行いました。本件は常居所が争点となった事案であり、調停に付され、返還の合意がなされて、実際に子がカナダへ返還されました。

・弊所は、常居所地国及び返還拒否事由(2号、4号等)の存否が争点となったハーグ条約事件の抗告審において LBP側の代理人を務め、TP (Taking Parent:連れて行った親)側からなされた抗告を、20211129日に大阪高等裁判所が棄却し、20226月に実際に米国への返還がなされました。

・当事務所はLBP側のAの代理人を務め,ハーグ条約の返還決定後,外務省との連携の下、子どもCの所在を探し出し、代替執行を行いました。代替執行が不奏功に終わった後、当事務所は人身保護請求を那覇地方裁判所沖縄支部に提起し,子の引渡しの判決が出され,ACがアメリカ合衆国に帰国しました。

・弊所がLBP側のAの代理人を務めたハーグ条約事件について、東京家庭裁判所において返還決定がなされ,TP側のBからなされた抗告を東京高等裁判所が棄却し,子Cの東ヨーロッパの国への返還決定が確定しました。しかし、その後もB及びその親族はCの返還を拒んだため、当事務所はBCの居場所を探し出し、返還拒否の手助けをしていたBの親Dに対する損害賠償請求訴訟を提起した後、その勝訴判決に基づきDに対する間接強制命令を取得し、最終的には人身保護請求を提起し、その手続の中で和解が成立しました。その後、Cは、東ヨーロッパの国に返還されました

TP(連れて来た親)側を代理した事例

・当事務所は,当事者が米国および日本を行き来していたため、常居所地国の認定が争点となったハーグ条約事件においてTPの代理人を務め、東京家庭裁判所および東京高等裁判所で勝訴し,最高裁判所もこの判断を支持しました。本件は東京高等裁判所が、子の常居所地国の判断手法についての規範を定立した上で、日本が常居所地国であったと認定しており、実務上大きな意義を有する事案です。

・当事務所は、相手方(LBP)の同意の有無が争点となったハーグ条約事案において、TP側の代理人を務め、東京高等裁判所はLBPの同意を認めてLBP側の返還申立てを却下する逆転勝訴判決を出しました。

 

  • アウトゴーイングケース(日本から国外に連れて行かれたケース)

LBP(連れて行かれた親)側を代理した事例

・当事務所はLBP側の代理人を務め,香港の弁護士を選任し,その弁護士と連携のもと,香港の家庭裁判所にハーグ条約事件の申し立てを行い,ビデオ通話の形で調停手続きに参加し,その手続の中で返還の調停合意がなされ,実際に子が日本へ返還されました。

 

  • 国外に子を連れて移住しようとする親が裁判所の許可を得たケース

ハーグ条約事件は、子の連れ去りに対して事後的に返還を求める事案類型であるのに対して、リロケーションオーダーは違法な連れ去りとならないよう、事前に正式な片方の親の許可もしくは裁判所の許可を求める類型の事案です。そういった意味においてハーグ条約事件とリロケーションオーダーは、裏表の関係にあり、密接に関係しています。

・当事務所は,渉外離婚事件において原告Aの代理人を務め,東京家庭裁判所で2021329日に,チェコ法に基づいて,離婚及び子の監護権についてAの請求を認容する判決がなされました。その後、当事務所は子Cと共に外国に移住を希望するAの代理人を務め、東京家庭裁判所でリロケーション・オーダー(移住の許可)が認められました。相手方Bの抗告を、東京高等裁判所が棄却し,東京家庭裁判所の判断が支持されました。

・当事務所はハーグ条約適用事案第1号事件において、TPの代理人を務め,子を一旦日本に帰国させた後に、イギリスに転居することを認める内容の調停が成立し,実際に子がイギリスに転居しました。

 

上記各類型において、その他にも多数の案件を扱っています。

 

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